寒さが本格的になってきた季節の夕暮れ。
A駅で待ち合わせたショウと理亜。
「もっと過激なことがしたかったら、来週火曜日、A駅に18:00に待ち合わせね」
先週の全裸オナニー見せに引き続き、わざと塾があると分かっている日を指定した。
さすがに親に連絡が行くだろうし2回目はハードルが高いかと思っていたがそうでもなかったようだ。
前と同じように、手をつないで歩き出した。
「好きな子とかいる?」
「いますよ」
「同じクラス?」
答えないウブさが可愛い。
その気持ちを素直に伝えるも、どう反応したら良いのか知らないようで半笑いで黙り込んでしまった。
「じゃあ、セックスってどうやるか知ってる?」
当てもなく歩きながら理亜は尋ねた。
手を繋いで町を歩く2人は相変わらず仲のいい姉弟のようだ。
日はかなり沈み、街明かりの中で人々は家路を急いでいる。
すれ違う誰もが、何も知らない少年を淫乱な女装子が誘惑してレイプしようとしているなどとは思わない。
「やり方は……知ってます」
なんとかそう答える。
「じゃあさ、ショウ君がいやじゃなければ、あなたの“初めて”私にくれない?」
恥ずかしがってはにかむショウの耳元で吐息をかけるように、理亜はそう尋ねた。
「初めて?!」
「うん、初めて。分かるでしょ意味。」
「いや、分かりますけど……」
「いやならいいよ。別に」
突き放すように言うと、
「いやじゃないです!全然!」
あわてて否定する姿が浅ましかったがそれ以上に愛おしかった。
限りない男とのセックスを味わいつくした理亜の中に、もしかすると母性のようなものが芽生えていたのかもしれない。
(かわいい。男の子ってかわいいなぁ)
「でもいいの?私はこんな女だよ?ショウ君だって分かってるでしょ?私は色んな人に裸を沢山見られてるし、色んな人とセックスしてきた汚い女なんだよ?」
少し意地悪な焦らしを楽しむと同時に、自らの言葉に酔い始める。
自分の貞操を下げに下げ、それでもショウが自分を求めるなら、自分はそのハンデにも関わらず男を魅了するだけの魅力があるという事。
どんな不道徳なことでも許される美貌を持っているということなのだ。
「いいです……それでも」
「いいです?それでも?何その仕方なさげな言い草は。
やっぱイヤなんだったらいいよ?」
まだ異性を口説いた経験もない小学生のショウにとってはそれが精一杯の肯定だったが、
理亜も理亜で褒められた経験しかないものだから半分は本気で気を損ねた。
「ごめんなさい!全然いやじゃないんです!」
「じゃあ何?」
半ば睨むようにそう尋ねると、なんとかショウは声を絞り出した。
「理亜さんが……いいです」
普通の男女であれば思いを伝え、交際を経てから性行為に至る。
理亜の場合は交際どころか 名前すら知らない不特定多数と多くのセックスを重ねてきたが、
このショウの言葉は理亜が受けた数少ない純粋な愛の告白である。
とは言え、理亜はそんなことは気付いていなかったし、気づいていたとしてもどうでもよかったが。
「はい、今日もよく言えました」
ハードルを乗り越えた彼にニッコリと微笑みかける。
ご褒美に、せめて自分 ができる限りこの少年に性の喜びを教えてあげようと思うと同時に、
小学生の童貞を奪う自分に興奮してタックした股間は早くもはちきれそうだった。
「ありがと。じゃあ一杯気持ちよくなろうね」